2009.05.20
福岡屋台 韓国語メニュープロジェクト 始動!
ということで、先日から告知しておりました
99s.asiaによる「メニュー製作プロジェクト」が完成しました。
今回は、私たち99s.asiaスタッフと、
Blessのせーじさん(せーじの喰いたい放題)の著者、
そして99sが懇意にしております、韓国人ブロガー
キオクジョピョン氏とで、企画から製作に至るまで
手がけました!!
今回、メニュー作成にご賛同いただいた屋台第一号が
福岡市博多区須崎町にあるKENZOさんです。
で。
今回完成したメニューがこちら。
![2009_05kenzo01.jpg](http://www.hospitable.co.jp/wp-content/uploads/2009/05/20/img/2009_05kenzo01.jpg)
← なーんだ、普通のメニューじゃん。
といわれるかもしれません。
まぁ確かにそうです。
この表側については、わかりやすく品数を限定し
写真を添えて、フードを注文することが前提だと
いうことを知らせることをコンセプトにしました。
![2009_05kenzo02.jpg](http://www.hospitable.co.jp/wp-content/uploads/2009/05/20/img/2009_05kenzo02.jpg)
今回の企画でこだわったのは、このメニューの裏側です。
実は、注文をしたら裏面を読むように
このメニューは促しています。
まぁ屋台で隣の人とすぐに話せる
韓国人の方も少ないでしょうから
しばし読んでもらうにはちょうどよい
文量っているかと思います。
さて、ここに何が書いてあるのか?
「屋台通になるためのアドバイス」が
記載されています。
それも韓国人ブロガーの手で・・・
この文章を書いてもらったのは何故か?
実は、福岡の屋台では韓国人旅行者との間で
ちょっとした不満の空気が漂っていました。
屋台の大将や日本人の常連さん曰く
「酒しか注文しない」
「そのくせ長居する」
「声がでかくてうるさい」
などなど直接伺っております。
他方で韓国人のお客さんたち曰く
「お店の人に無視された。無愛想な対応をされた」
「ぼったくられた」
「楽しくなかった」などなどの書き込みがインターネット上にございます。
これらの状況は私たちの本意とするところではありません。
同時に、実は結構原因が見えてきたというのもあります。
なぜなら僕自身、12年前に始めて釜山の屋台に行ったときに
同じような経験をしたことがあるからです。
それは何故か?
「酒しか頼まない」→「酒以外の注文方法がわからない」
「店の人に無視された」→「僕が韓国語がわからん。おばちゃんが日本語がわからん。」
「ぼったくられた」→「というか、そもそもいくらかわからん。」
まぁこんな感じでしょう。
僕らが常日頃思うのは前回のSECIモデルのスクリプトに書いたとおり
「暗黙知」を外国人に「形式知化」して伝えて始めて意味があるわけです。
このようなメニューやらマナーやらは。。。
「○○してはいけません」
「××してください」
こんな文言を外国語に翻訳して、旅行客に見せるなんて
ナンセンスはなはだしいわけですね。
おもてなしの心が皆無なわけですから。
でも、じゃあどう伝えればいいのか?
だから日本のこと、屋台のこと、それらを十分知り尽くした
「韓国人」に「韓国人向けの文章」を書いてもらった。
ただそれだけです。
今回の企画で、小さな風穴を開けられたとなれば、
僕らとしては、本当に胸を張って皆様に紹介できる
GP:グッドプラクティスなんじゃないかなーって考えています。