2020.04.11

韓国人男性の義務|兵役服務制度について

韓国の兵役服務制度の種類


韓国では18歳以上、30歳以下の男性に兵役の義務があります。
韓国の兵役服務制度は大きく7つに分けることができます。

  • 現役兵、常勤予備軍
  • 現役(転換服務)
  • 社会服務要員
  • 芸術体育要員
  • 専門研究、産業機能要員
  • 乗船勤務予備兵
  • 特殊兵と士官候補生、公衆保健医師など

現役兵、常勤予備役の服務期間

兵役服務の期間は入隊先によって異なります。

  • 現役兵(陸軍)の服務期間
    基本軍事訓練(5週)を含む21ヶ月(18ヶ月に段階的短縮、’18年10月1日の除隊者から2週間単位で1日ずつ短縮)
  • 海軍、空軍、海兵の服務期間
    海軍23ヶ月、空軍24ヶ月、海兵21ヶ月

 

常勤予備役制度

常勤予備役とは、徴集によって現役兵として入隊した人が基本軍事教育訓練後に常勤予備役に召集され21ヶ月間(基本軍事教育訓練を含む)、家から通勤をし郷土防衛に関連する分野に服務する制度のこと

対象

軍所要地域に居住する現役兵入隊対象者の中から選抜

服務期間

通算21ヶ月(18ヶ月に短縮予定、’18年10月1日の除隊者から2週間単位で1日ずつ短縮)

服務形態

基本軍事教育訓練後に常勤予備役に召集され、家から通勤し勤務する
 

義務警察(海洋)

現役兵の充員に支障がない範囲内で、志願による選抜(海洋警察庁)
軍事訓練を終えた後に転換され、対スパイ作戦及び海上治安業務の補助任務を遂行する

勤務先

海洋警備安全署、艦艇、安全センター、出張所など循環勤務

服務期間

23ヶ月(20ヶ月に段階的短縮、’18年10月1日の除隊者から2週間単位で1日ずつ短縮)
 

義務消防員

現役兵の充員に支障がない範囲内で、志願による選抜(消防庁)
軍事訓練を終えた後に転換され、消防業務の補助任務を遂行する

勤務地

市、道の消防署、119安全センター

服務期間

23ヶ月(20ヶ月に段階的短縮、’18年10月1日の除隊者から2週間単位で1日ずつ短縮)
 

社会服務要員

国家機関、地方自治団体、公共団体及び社会福祉施設の公益目的の遂行に必要な社会福祉、保健医療、教育文化、環境安全などの社会サービス業務及び行政業務などの支援のための兵役義務の一つの形態として運用する制度

対象

兵役判定身体検査の結果、補充役となった人

服務分野

国家機関、地方自治団体、公共団体及び社会福祉施設の公益目的の遂行に必要な社会福祉、保健医療、教育文化、環境安全などの社会サービス業務及び行政業務

服務期間

24ヶ月(21ヶ月に段階的短縮、’18年10月1日の除隊者から2週間単位で1日ずつ短縮)

服務形態

自宅にて宿食、通勤での勤務で所属機関長の指揮監督を受ける
通勤勤務が難しい場合や、業務遂行の特性によって必要な場合は、合宿にて勤務
 

芸術体育要員

国威の宣揚及び文化暢達に寄与する芸術・体育の特技者について、軍服務の代わりに芸術・体育要因として服務させる制度
芸術・体育要員制度の導入:’73年

服務期間

文化体育観光部長官の指揮・監督下で兵務庁長が定めた該当分野で34ヶ月服務

芸術要員の基準

兵務庁長が定める国際芸術競演大会で2位以上の入賞者の中から入賞成績順に2名以内の該当者
兵務庁長が定める国内芸術競演大会(国楽など国際大会がない分野のみ該当)で1位入賞者の中から入賞成績が最も高い者
重要無形文化財の専修教育履修者

体育要員の基準

オリンピック3位以上の入賞者
アジア競技大会1位入賞者
(団体種目の競技は実際に出場した選手のみ該当)
 

専門研究、産業機能要員

兵役資源の一部を、軍に必要な人員充員に支障がない範囲内で、国家産業の育成・発展と競争力提供のため、兵務庁長が選定した兵役指定企業体で研究または製造・生産人力として活用するように支援する制度

資格

専門研究要員:研究機関で科学技術研究・学問分野の従事者
産業機能要員:産業体で製造・生産分野の従事者

服務期間

  • 専門研究要員
    現役兵入隊対象者(社会服務要員召集対象者含む)36ヶ月
  • 産業機能要員
    現役兵入隊対象者34ヶ月
    社会服務要員召集対象者23ヶ月
    (’18年10月1日の除隊者から2週間単位で1日ずつ短縮)

 

乗船勤務予備役

乗船勤務予備役は戦時兵士またはこれに準ずる非常時に国民経済に緊要した物資と軍需物資の輸送のための業務などの支援のため召集・乗船勤務をし、軍服務の代わりとする制度

服務期間

3年

対象

現役兵入隊対象者として海洋水産部長官が指定した教育機関で正規教育を終えた航海士・機関士の免許所持者

主要業務

海運・水産業者の船舶で航海士・機関士の職務を遂行
 

特殊兵と士官候補生、公衆保健医師の対象者

<特殊兵と士官候補生>

  • 医務
    医師(歯科医師、漢医師)資格のある人で、軍専攻の修練期間で33歳までに課程を終えられる人
  • 法務
    法学専門大学院で定められた課程を履修している人で、30歳までに判事、検事または弁護士資格を取得できる人
  • 軍宗
    国防部長官が指定する神学大学、仏教大学やその他の聖職者の養成を目的とする大学に在学している人で、28歳までに課程を終えることができる人
  • 獣医
    獣医科大学に在学している人で、28歳までに課程を終えることができる人

 
<基本兵と将校>
法務士官候補生の課程を終えた人で、法務分野の現役将校未入隊者
現役兵入隊対象者で、国家公務員法による5級公開採用試験に合格した人
 

公衆保健医師・兵役判定検査専任医師とは

公衆保健医師または兵役判定検査専任医師とは、補充役に含まれ、農漁村など保健医療のための特別な措置法及び兵役法によって各時、公衆保健業務または兵役判定検査業務に従事する医師のこと
 

公益法務官とは

公益法務官制度とは、弁護士の資格がある人で、現役法務将校の所要人員を充員して余る人を、補充役に編入させ法律救助業務または国家訴訟業務に3年間服務した後、社会服務要員の服務を終えたこととする制度
 

公衆防疫獣医師

公衆防疫獣医師制度とは獣医師の資格がある人で、所要人員を充員して余る人を、補充役に編入させ家畜防疫業務などに3年間従事した後、社会服務要員の服務を終えたこととする制度
 

学軍軍幹部候補生(ROTC)

大学の在学生の中から優秀者を選抜、2年間の軍事教育を実施し、専攻学問はもちろん軍事知識を持ち合わせた優秀な将校を養成する課程
 

大学軍奨学生

四年制大学の中から学軍団が設置されている大学と陸軍と協約が締結されている大学の在校生の中から、優秀な者を選抜し、国費で奨学金を付与し、卒業後は軍奨学金を受けた期間と同じ期間、軍服務を延長し服務する制度
 

兵役のスケジュール例