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2019.02.12

なぜ今韓国人観光客なのか、データで見る韓国人観光客誘致のメリット

 日韓関係の悪化がニュースや新聞で大きく取り上げられ、世論でも様々な意見が飛び交っています。それに加え、日韓の文化交流に影響を与えるのではないかという懸念もされているようです。

 しかし過去のデータと現状を踏まえて説明すると、「政治・外交における日韓関係」が「文化的交流(両国間への訪問・旅行)」に影響を与えるということは全くないのです。
 そこで今回は、訪日韓国人が日本にどのような経済効果をもたらすのか、現状及び今後の傾向・メリットを「統計調査」のデータに基づいて説明したいと思います。
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日韓関係が悪化すると韓国人は日本に来ないのか?

 
 日韓関係が悪化しても韓国人は日本に来てましたし来ていますし今後も来ます。なぜそう言い切れるのでしょうか?下の【図表1】を見てください。
【図表1】訪日韓国人数の推移と日韓問題の関係

出典:日本政府観光局「訪日外客数(2018 年 12 月および年間推計値) 」を基に弊社作成

 【図表1】を見ると、過去10年間だけでも様々な日韓問題悪化の要因がありましたが、訪日韓国人数は増加し続けていることが分かります。今後は更に増加が見込めるでしょう。つまり、韓国人観光客は年々増加傾向=未来があると言えるでしょう。
 
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韓国人観光客は消費額が少ない?

 

 そんなことはございません!

 そもそも、「爆買い」と言われるほどの非正常的なショッピングをする中国人や、距離的な要因で必然的に滞在期間が長くなる国の訪日外国人と単純な消費額のみで比較すること自体が問題なのです。実際の統計データを基に、2017年度調査で中国に次いで1人当たりの訪日旅行支出が高かったオーストラリアと韓国を比較してみます。

【図表2】オーストラリアと韓国の訪日旅行支出に関するデータ

出典:日本政府観光局「2017年1月~12月 国・地域別 / 目的別 訪日外客数 (暫定値)」
観光庁「【訪日外国人消費動向調査】」の二つの資料を基に弊社作成
 【図表2】のデータを基に、1人が1日に消費する訪日旅行支出を計算してみると
(計算式:1人当たり旅行支出 ÷ 平均滞在日数)

オーストラリア ¥225,845 ÷ 13.2日 = ¥17,109

韓国 ¥71,795 ÷ 4.3日 = ¥16,697

その差はわずか413円

 1人当たりの訪日旅行支出が高いとされているオーストラリアと、お金をあまり使わないとされている韓国はほとんど変わらないということが分かります。
 それだけではなく、各国の総支出額のデータでは韓国はオーストラリアの約108倍の支出額です。※【図表3】参照。
(計算式:年間訪日人数 × 1人当たり旅行支出)

オーストラリア 21,035人 × ¥225,845 = ¥4,750,649,575

韓国 7,140,165人 × ¥71,795 = ¥512,628,146,175

【図表3】オーストラリアと韓国の年間総支出

(※数値は全て小数点以下を四捨五入)

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訪日韓国人はリピーター数トップ?

 
 下の【図表4】を見てわかる通り、韓国は訪日外国人の中でリピーター数トップで、構成比では訪日外国人リピーター全体の30%が韓国人という結果が出ました。
【図表4】訪日リピーターの国籍・地域別構成比


出典:観光庁「平成29年訪日外国人消費動向調査【トピックス分析】」のデータでグラフ作成

 また、訪日韓国人の6割以上がリピーターというデータがあります。そして訪日韓国人リピーターの中でも訪問回数「2~5回」が訪日韓国人全体の49%、およそ半分の訪日韓国人が平均3.5回目の訪日ということになります。(【図表5】参照)
【図表5】訪日韓国人の訪日回数に関するグラフ


出典:観光庁「平成29年訪日外国人消費動向調査【トピックス分析】」のデータでグラフ作成

 訪日リピーターが韓国国内に与える影響も大きく、日本の文化(主に食文化)や日本の商品(主に食品や化粧品)が韓国国内でも広く出回っており、日本だけでなく、韓国国内の日本製品購買にも大きな影響を与えているのです。
 また、韓国は距離的にも非常に近く、特に福岡-ソウル間の距離は福岡-東京間よりも近く、訪れやすいという位置的条件があります。LCCも増え、航空券を比較的安価で手配できるので、浮いたお金を日本でのショッピングや食事で使うというビジョンが考えられます。
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リピーターが多いと何が良いの?

 
 観光庁の調査で、訪日回数と消費額には大きな関係があるという結果が出ています。下の【図表6】をご覧ください。
【図表6】訪日韓国人の1人当たりの旅行支出


出典:観光庁「平成29年訪日外国人消費動向調査【トピックス分析】」のデータでグラフ作成

 【図表6】のように、訪日回数が多いリピーターほど1人当たりの旅行支出が大きいという調査結果が出ているのです。ただリピーターの数だけで見ると韓国だけでなく中国・台湾・香港も訪日リピーターが多いとされています。
 それでは、なぜその中でも訪日韓国人のリピーターに注目すべきなのか。ここで重要なのはリピーターの年齢層にあります。
【図表7】国別訪日回数2~9回のリピーター年代構成比

出典:観光庁「平成29年訪日外国人消費動向調査【トピックス分析】」のデータでグラフ作成

 【図表7】を見ると、訪日韓国人リピーターは中国・台湾・香港に比べて20代以下の割合が非常に高いことが分かります。訪日韓国人リピーターの半数以上が20代以下という「若者層」なのです。
 つまり、今後もリピーターが増え続ける可能性が非常に高いということです。訪日韓国人数は今後も更なる増加、そしてそれに伴う消費額の増加が見込めるという見解でございます。
 また、訪日リピーターは大都市だけでなく、あまり訪日外国人がいない地方に行く傾向が近年目立ってきており九州を含む地方都市の活性化にも繋がります。
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観光のトレンドは大都市から小都市へ?

 
 近年では日本国内でも小都市誘致へ力を入れており、様々な取り組みをしています。その1つの例として昨年2018年にソウルで開催された「九州観光説明会」をご紹介します。
 韓国の「韓国観光新聞」に掲載された『日本の核心を要約’小都市,九州南部,SNS’ 旅行業界が注目すべき3要素』という記事によると、2017年度日本への韓国人旅行者数は韓国人海外旅行者数全体(2,649万人)の27%(714万人)を占め、その内31%(220万人)の旅行先が九州という結果が出たそうです。(下記グラフ参照)
 これだけ見ても、日本旅行の人気が伺えますね!また、その中でも九州地域の人気は安定しつつあります。
【図表8】2017年度韓国人海外旅行先の構成比

 また、同記事では2018年8月2日に韓国のソウルロッテホテルで開催された大規模な「九州観光説明会」という催しの様子も紹介しています。この催しには日本側42、韓国側62の企業や団体が参加をし、今後の九州観光の未来についての情報交換が行われたそうです。
 「九州観光説明会」の様子は以下をご参照ください。
http://www.ktnbm.co.kr/news/articleView.html?idxno=26424
 この「九州観光説明会」には日本政府観光庁(JNTO)ソウル事務所所長、九州観光推進機構部長、九州運輸局課長らも参加をし、新しい旅行のトレンドを準備している韓国の旅行業界関係者らへ今後の日本旅行のビジョンについて言及したそうなのですが
 その内容をまとめるとこちらです!
①JNTOソウル事務所所長
・日本の観光業界成長の背景には小都市への活発なLCC就航にある。
・しかし日本にはまだまだ隠れた小都市が沢山ある。
・今後もどんどん隠れた小都市を韓国へ紹介し、旅行業界で力を合わせて観光都市を作りたい。
②九州観光推進機構部長
・これまでは福岡を含む北九州地域が注目されていたが今後は南部のPRに力を入れるつもりだ。
③九州運輸局課長
・訪日韓国人はSNSを通じて旅行前にしっかりと事前調査をする傾向にある。
・以前の団体旅行とは異なりFIT(海外個人旅行)にトレンドが移っている。
・そのため日本国内でもSNSを注視し、今後商品開発の参考にしている。
出典:カン・テグ記者(2018/08/10)『日本の核心を要約’小都市,九州南部,SNS’ 旅行業界が注目すべき3要素』、韓国観光新聞、http://www.ktnbm.co.kr/news/articleView.html?idxno=26424(参照2019/02/08)
 このように、日本国内でも力を注いでいる小都市観光ビジネス。これからの観光において小都市は非常に重要な原石なのです。
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でも小都市への誘致って難しいのでは?

 
 実はその逆なんです!
 大都市に比べて認知度が低い小都市は訪日外国人誘致に向けた観光コンテンツ整備は比較的スピーディに行えます。
【図表9】訪日外国人誘致に必要な観光コンテンツ

 【図表9】のような観光コンテンツを整え、訪日外国人のための旅行コースを作っておくことも効率的な誘致に繋がります。
ここに行ったらこれを食べて、これを買って、これを見て、この写真を撮って…という定番コースを作ることで誘致後の対応もし易くなります。
 そして、小都市への訪日外国人増加という傾向に移り変わっている今が一番重要な時期です。他の小都市よりも先にスタートすることが大事なのです。今後の訪日外国人誘致のためにも、弊社で行っておりますパワーブロガー招聘などの認知度UP対策を行う必要があるのです。
 
 それでは最後にまとめたいと思います。
 

韓国人観光客誘致のメリット

◎日韓関係(政治・外交的問題)の影響を受けない⇒安定かつ継続的な誘致が可能
◎若者層のリピーターが多い⇒地方小都市への訪問者増加傾向⇒地方都市活性化
 

 

韓国人観光客誘致事業=未来ある事業

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韓国人観光客誘致のために必要な事

①4つの観光コンテンツ(名所・グルメ・買い物・宿泊)を整える
②観光コンテンツを発信すること⇒ブロガー招聘など
③受入れ体制及び継続的な誘致体制を整える⇒韓国人人材採用など
 

 

スタートが早ければ早いほど◎

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